
水道の引き込みが難しい場所にも設置できるトイレトレーラーです。平時は公園や施設の公衆トイレとして使い、災害時には被災地へ移送して稼働させる「フェーズフリー」な運用ができます。バイオトイレや超節水型など、設置環境に合わせて仕様を選べます。
3つのタイプ
| タイプ | 特徴 | 向いている場所 | エリアノの事例 |
|---|---|---|---|
| トイレキャビン | 上下水道に接続して使う標準タイプ | 物流施設、キャンプ場、イベント会場 | 倉庫隣接トイレトレーラー(千葉県柏市) |
| バイオトイレキャビン | 微生物の力で処理し、上下水道がなくても稼働する | 山間部、スキー場、インフラのない場所 | 栂池高原スキー場(長野県小谷村) |
| 【災害対応】超節水 トイレトレーラー | 平時は上下水道、災害時はタンク運用に切り替えられる | 公園、公共施設、自治体のBCP拠点 | 災害対応トイレトレーラー(静岡県東伊豆町) |
平時と災害時を1台でまかなう
「フェーズフリー」は、日常時(いつも)と災害時(もしも)の垣根をなくし、どちらのフェーズでも役立つ製品やサービスを取り入れる考え方です。エリアノの災害対応トイレトレーラーは、2025年12月に一般社団法人フェーズフリー協会の審査を経て、フェーズフリー認証を取得しました。
| フェーズ | 運用形態 | 災害対応への貢献 |
|---|---|---|
| 平常時 | 上下水道に接続し、公衆トイレとして活用 | 公共インフラの現代化を実現しつつ、災害備蓄品の維持管理コストを平準化 |
| 非常時 | 工具不要でインフラを切り離し、避難所へ迅速に移送・展開 | 災害発生直後のトイレ環境の空白期間を短縮し、被災者への早期支援を可能に |
平常時から公衆トイレとして使われていることで、災害時にも「使い慣れた、清潔な場所」を提供できます。上下水道とタンク運用の切り替えは、専用のバルブで行えるよう設計しています。
超節水のしくみ
一般的な水洗トイレが1回あたり約4〜6リットルの水を使うのに対し、エリアノの超節水型トイレは1回の洗浄水量が1.5L(一般的なトイレの約10分の1)です。1,000Lタンクであれば、断水時でも約500回の使用ができます。
この節水性能は、災害時だけでなく平時にも効きます。水道管が近くを通っていない山間部や海岸、遊休地でも、多額のインフラ工事をかけずに快適なトイレを設置できるためです。また災害時には給水車を回す頻度を減らせるため、限られた自治体の人員や物資を他の活動に振り向けられます。
設備と構造
- 快適な設備:エアコン、温水洗浄便座(ウォシュレット)を標準装備
- デザイン:一級建築士がデザインし、公衆トイレのイメージを刷新する清潔感のある空間
- 強靭な構造:風で転倒するリスクがあったテント式トイレの課題を克服するため、建築物同等の高強度で製造。設置時には強風対策も可能
- バリアフリー:車椅子でも入れるスペース、手すり、オムツ替えシートなど、多様な利用者を想定した設計
建築するより費用を抑えられます
公衆トイレを建築物として整備する場合、エリアノが過去3年の落札事例を調べたところ、総額2,189万円〜1億1,000万円、全国平均の坪単価は541万円/坪でした。近年の建設費高騰の影響を受けた結果で、自治体の財政にとって重い負担になっています。
トイレトレーラーは建築物ではなく、工場で完成させるトレーラーハウスとして製造されます。これにより現場での工事費増大のリスクを避け、コストと品質を一定に保てます。導入の総額目安は約1,350万円〜です。
落札価格の分析はエリアノによる独自調べです。総額目安は仕様・設置条件によって変動します。調査の詳細と補助金活用の考え方は、マガジン記事にまとめています。
なぜいま、トイレなのか
大規模な災害が発生すると仮設トイレの確保は急務になりますが、交通網の寸断などにより、被災地に十分に届くまでには3日から7日以上かかることもあります。2024年の能登半島地震では、仮設トイレが3日以内に設置されたのはわずか10%でした。
2025年12月19日、東京都は首都直下地震に備えた新たな被害想定と「東京トイレ防災マスタープラン」を公表しました。都の試算では、発災後1週間で約5万7,000基のトイレが不足します。このプランで都が強調しているのは数の確保だけではなく、高齢者・障害者・女性・子どもなど多様な人が安心して使える「衛生的で快適な環境」の整備です。
不快なトイレ環境は、人々が水分や食事を控える原因となり、脱水症状や便秘、エコノミークラス症候群といった二次的な健康被害につながります。「いつもの快適さ」を避難所にそのまま届けることが、被災者の精神的な負担を軽減し健康被害を防ぐ、最も実効的な対策になり得ます。
自治体・法人のご担当者さまへ
2025年6月、国は災害対応車両登録制度の運用を開始しました。キッチンカー、トレーラーハウス、トイレカー等を平時から登録しておき、災害時に被災自治体へ迅速に派遣する仕組みです。
エリアノは全国6自治体と連携し、災害対応トイレトレーラーの納入実績があります。導入の進め方、補助金の活用、平時の運用計画までご相談を承ります。
設置場所や運用計画が固まっていない段階でも構いません。候補地の情報をお知らせいただければ、搬入経路と仕様の確認からご相談を承ります。
よくある質問
水道がない場所にも置けますか?
バイオトイレキャビンは微生物の力で処理するため、上下水道がなくても稼働します。超節水型は給排水タンクでの運用に切り替えられるため、水道が引けない場所でも設置できます。
断水したときは何回くらい使えますか?
超節水型は1回の洗浄水量が1.5Lです。1,000Lタンクであれば約500回の使用ができます。
平時は普通の公衆トイレとして使えますか?
使えます。上下水道に接続して公衆トイレとして運用し、災害時には専用のバルブでタンク運用に切り替えます。切り替えに工具は不要です。
建築確認申請は必要ですか?
随時かつ任意に移動できると認められる場合は不要です。ただし判断は行政庁ごとの個別判断となります。詳しくは「トレーラーハウスとは」をご覧ください。
どのくらいの費用がかかりますか?
導入の総額目安は約1,350万円〜です(仕様・設置条件により変動)。公衆トイレを建築物として整備する場合と比べて費用を抑えられます。価格・費用のページもあわせてご覧ください。
トイレトレーラーの導入事例
自治体、スキー場、キャンプ場、物流施設などへの納入事例をご紹介しています。




